韓国の首都圏西部を走る**ソヘソン(서해선/西海線)**で、2025年10月以降、車両トラブルによるダイヤの乱れが続いています。
報道だけでなく、実際に利用してみても「本当に遅れる」と感じることが多く、利用者の不満が高まっています。
今回は、ニュースで報じられた事実と、筆者が実際に乗車して体験したリアルな状況をまとめました。
ソヘ線とは?

ソヘ線は、仁川に近い元時(ウォンシ)駅から一山(イルサン)・金浦空港方面を結ぶ新しい路線。
2023年の全通以降、京畿道西部をつなぐ重要な通勤路線として注目されています。
首都圏4号線や水仁盆唐線と線路を共有しており、利便性が高い一方、トラブル時には他線にも波及しやすい構造です。
相次ぐトラブルと運行遅延

10月22日早朝、安山市の新吉温泉〜安山駅間で4号線の電車が故障。
この区間はソヘ線と線路を共用しているため、ソヘ線の電車も影響を受けました。
韓国メディアの報道によると:
- 最大90分の遅延が発生。
- 서해線電車の一部で連結器(車両をつなぐ部品)の破損が確認。
- 製造元**ダウォンシス(DAWONSYS)**社の品質問題が疑われています。
- 一部列車は「元時〜一山」ではなく、「元時〜大谷」までの短縮運行。
- 安全確保のため一部区間では時速40km以下の徐行運転も実施中。
つまり、一時的な故障ではなく、構造・設計に起因する深刻な問題である可能性が高いと見られています。
実際に乗ってみた:プンサン駅〜金浦空港

筆者も実際にソヘ線に乗って確認しました。
乗車区間はプンサン駅〜金浦空港駅。プンサン駅は始発からわずか2駅目の短い区間ですが、遅れての到着でした。
- プンサン駅:定刻より3分遅れで電車到着。
- ヌンゴク駅:さらに1分遅延。
- 金浦空港駅:最終的に6分遅れで到着。
走るほど遅延が増える印象で、ホームの表示と実際の到着時刻がまったく合っていません。
現地の利用者の話では、
「ひどいときは30分近く電車が来ない」
とのこと。
通勤時間帯のストレスはかなりのものです。
今後の見通し
国土交通部は問題車両の点検と部品交換を進めていますが、
完全復旧には半年以上かかる可能性があります。
製造上の欠陥と認定されれば、メーカーへの責任追及も避けられません。
今後のソヘ線の信頼回復には、早期の対策が求められています。
韓国の電車は日本のように定刻に来ない?
これは多くの日本人旅行者や在住者が感じるポイントかもしれません。
韓国の電車は、日本のように**「秒単位で正確」**ではありません。
特に以下のような違いがあります:
- 時刻表の「到着時刻」よりも運行間隔重視
→ 例えば「5〜7分間隔で運行」といった表現が多く、正確な到着時刻はあくまで目安。 - 新路線や延伸区間ではトラブルが多い
→ ソヘ線のように新しい鉄道では、信号・車両システムの安定化に時間がかかることがある。 - メンテナンスより運行優先の傾向
→ 一時的な故障をそのまま続行するケースもあり、結果として遅延が広がることも。
ただし、ソウル地下鉄の中心部(1〜9号線など)は比較的正確で、
ソヘ線のような郊外区間ほど遅延が起こりやすい傾向にあります。
つまり、「韓国の電車はすべて遅い」というわけではなく、
路線によって精度に差があるというのが実際のところです。
遅延が起こりやすい路線
キョンウィ・チュンアン線(경의중앙선)

この路線は、郊外~都心をつなぐ「普通・快速」列車に加え、いくつか区間で KTX も通る共有区間を持つため、スケジュール調整が複雑です。
ソウル地下鉄1号線(서울 지하철 1호선)
ソウル都心から郊外へ延びる最も長い系統のひとつで、路線延長・複数会社運営・混雑などが重なり遅れが起こりやすい傾向があります。観光で利用する際は「時間が少し掛かるかもしれない」という前提で動いたほうがストレス少なめです。
まとめ
ソヘ線は首都圏西部を支える重要路線ですが、現状では「新しいのに遅れる」というジレンマを抱えています。
筆者の体感としても、乗れば乗るほど遅れていく状況で、日本の鉄道の正確さを改めて実感させられました。
韓国の鉄道を利用する際は、
「時刻表よりも間隔」「余裕をもった移動」――
これが現実的な対応策かもしれません。


コメント